靴屋の店頭で耳にすることが多いこのセリフ。
「靴ってホントに大事よねぇ」
本当にオシャレな人は靴を見るとわかる、などという話もよく聞きますが、私が日々健康靴専門店でお目にかかる方々から発せられるこのことばは、単純にそういう意味ばかりではありません。
デザイン優先で選んでしまうと身体にとって良くない結果を招くことは分かっているんだけど、つい見た目を気にしてしまって…挙げ句に膝が・腰が・タコが・外反母趾が…。といった、自戒の念が込められていることが多いのです。
靴えらびを(ファッション性よりは身体のことを考えて、という意味で)おろそかにしてしまうと、後で身体のほうにしっぺ返しが来ることもありますよね。そんな経験をした方々の、身に沁みたお言葉です。
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私はひょんなことから健康靴の専門店でフィッティングの仕事をする機会に恵まれ、もう8年半くらいになります。考えてみればそうなるべくしてなったともいえますが、当時の私にとっては、それこそ降って湧いたようなコトの成り行きに、嬉しい嬉しいの連続でした。
外反母趾およびそれについてまわる腰痛のトラブルをなんとかしたくて夢中になって、思いつくかぎりの色々なことを学ぼうと燃えていました。足を含む身体全体のしくみ、そしてその身体の使い方。でもそれと同時に「靴」もかなり重要な要素であることは、身を以て感じていました。
もともと足のつくりがヤワな私にとっての「靴の大事さ」は、丈夫な足の人にはそれこそまったく想像もつかないレベル。と、今でこそかなり具体的にわかりますが、当時はそんなこともわからず、世の中の(とくに外反母趾な)人たちに少しでもよりよい靴選びをできるようになりたい!…との思いがありました。
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「靴は大事」
そのことばを発する人が、靴でどれだけの苦い経験をしてきたのか、そして靴にどれだけの期待をよせているのか。40年余の外反母趾(+腰痛)経験×10年余の身体研究×8年半の健康靴専門店での接客経験=今の私の眼は、その辺りをけっこう瞬時に推察するスベを身につけてきているんじゃないかと…コッソリ自負しております(*^_^*)
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